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判定基準の客観性

 ルーニーの一発レッドでイングランド退場。どういう判断基準でレッドだったのかわからないが、もし故意の報復行為と判断したというのであれば、非常に疑問が残る。確かに、タイミングとしてはタックルを受けた直後に相手の股間をふんずけているが、因果関係としては、タックルを受けたことでバランスを崩したために、着地した足がたまたま股間に入っただけにしか見えない。そこに故意性があったかどうかなんて、どうして審判にわかるのか。故意であろうとなかろうと股間を踏んだら一発退場という判断基準なら、厳しすぎるとは思うが理解はできる。審判は、判定理由を明らかにすべきであろう。もし、故意だと判断したのであれば、それは明らかに審判の根拠のない思い込みによる横暴である。
 前回大会の時も思ったのだが、判定基準が未だによくわからないルールに「シミュレーション」というものがある。ペナルティエリアでファウルを受けていないのに倒れて見せて審判を欺いた場合にイエローカードが提示されるというものである。相手との接触ないし接触しそうな状況で倒れた場合、いろんなケースが考えられる。
(1) 相手との接触で倒され、相手のタックルはボールに触れる前に足にかかった
(2) 相手との接触で倒されたが、相手のタックルは先にボールに触れていた
(3) 相手との接触を避けるためにバランスを崩して倒れた
(4) 相手と接触もなく、バランスも崩していないのに、故意に倒れてみせた
 シミュレーションというルールの趣旨を考えれば、ファウルになるのは(4)の場合か、(3)の場合に倒れた後「倒された」とアピールした場合であろう。しかし、実際には(3)か(4)かなんて、審判にわかるはずがない。倒れそうもなくても足がもつれて倒れることもあるだろう。そう考えると、シミュレーションが取られるとしたら、接触がないのに審判にPKをアピールした場合に限られるはずである。しかしながら、実際には倒れただけで何もアピールしなくてもイエローカードが出されるシーンがよく見かけられる。そんな意味不明なジャッジを認めたら、激しいタックルを受けても自分が怪我をしないように逃げてはいけないということになってしまう。
 今回の大会もジャッジのために荒れた試合がいくつもあるが、結局それは審判に判定できるはずのない故意性等を無理に判定しようとするから、客観的な判定基準も作りようがなく、理不尽性だけが浮かび上がるのである。FIFAはもう一度頭を冷やして、客観性という観点でファウルの基準を見直した方がいい。誤審が多発しているというが、判断のしようのない判断を繰り返さないといけないことによる負担が重すぎることが原因で、基準が明確な判断においてもジャッジミスが発生しているのは明らかである。基準が曖昧だから試合が荒れ、試合が荒れるからさらに曖昧な基準を増やすという悪循環を断たないと、いい加減国際的なスポーツとしての適性に疑問が生じることになる。

...と書いてるうちに、壁に入ったロナウドの手にボールが当たったと言って、ロナウドにイエロー...。なんだこの審判?

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