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ディベート嫌い

 ディベートってものが昔っから大嫌いである。
 筋道を立てて議論するのはいい。自分がちゃんとした根拠のもと信じていることを主張して戦うのは構わない。それでもし自分の考えが間違いであることがわかれば、ポジティブな意味で「君子豹変する」のはやぶさかではない。しかし、いわゆる「ディベート」の胡散臭いところは、自分の考えとは正反対の立場であっても、その立場が役割として与えられたら、無理やりにでも理屈を並べて、与えられた立場の正当性を主張しなければならず、議論で言い負かすことで勝敗をつけるという理不尽さにある。もちろん、自分の信念とは異なる主張の根拠を探したり、想定される反論を予想して掘り起こすという作業を行う過程で、普段自分が考えていることが独善的ではないか、一面的過ぎるのではないかということを検証し、いろんな角度から物事を見られるようになるというような教育的効果があるのはわかる。しかし、相手を言い負かして勝ったの負けたのというゲームを繰り返すという行為は、結局のところ、いかなる議論も、論じ方一つでいかようにも結論をねじ曲げることができるということ、論じることの根源的な敗北を自ら立証する行為であって、ゲームとしてのディベートに真剣に取り組んでいる人とかを見ると、非常にそら寒いものを感じるのである。
 また、ゲームとしてのディベートには、そのテクニックが目の前にある明らかな事実をねじ曲げる形で使われるという怖さもある。本来は、ディベートでは「事実認定」ではなく「価値判断」が議題として扱われるべきである。しかしながら、たとえ明白な事実であっても、それが明白な事実であるということを理解できない人にとってはディベートの対象となりうることは、地動説の例をひくまでもなく明らかである。ここで言う「ディベートのテクニック」とは、必ずしもいわゆる「詭弁」のことを指しているのではない。「説得力」というもっともらしい名前をもつ、「価値判断」の世界ではそれなりに正当性のある「力」も、それを「事実認定」の領域に不用意に持ち込むと、それは事実をねじ曲げる力となってしまうのである。
 真実を求めて論理的に思索を重ねる行為と、結論先にありきで相手を論破するために武装する行為とでは、根本的に目指すベクトルは異なり、ディベートとはまさに後者なのだ。
 ディベートなどという歪んだ形をとらずに、適切な議論の仕方や論証の仕方を学ぶ(ないし教える)いい方法はないのだろうか。少なくとも、人格形成の途上の若者がディベートという危険なゲームを行うのは怖くて見ていられないし、大学生になっても弁論部等でディベートゲームにうつつを抜かした揚げ句に、その延長で政治家や弁護士を目指すなんてのは本当に迷惑なのでやめてほしい。ともかく、ディベートなんてものに、そこから得られるいくつかのちょっとした教育的効果という以上の価値を見いだしては決してならないと思う。

 なんで唐突にこんなこと書き出したのかというと、今仕事で「立論」等という、日常ではあまり使われない単語に突き当たり、これが特定の分野では特別な意味で使われるのだろうかと調べていたら、ディベート用語としてよく用いられるものだということがわかり、関連するHP等を眺めているうちにディベートというものに対して普段感じている不信感がまた沸々とわいてきたので、心の平安のために吐き出しているのである。

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F1最終戦

 壮絶なシーズン。ハミルトン最後の最後で失速かあ。残念。でも、彼はこれから様々な伝説を作ることだろう。
 ライコネンがチェッカーを受けた瞬間に実況アナが「チャンピオンシップ獲得」と言ったのを、「ハミルトンの順位が確定するまでわからんだろ」と思ったのだが、よく考えてみたら、ハミルトンから周回遅れだったので、たとえ最終ラップで4〜6位が全てクラッシュしたとしてもハミルトンよりは順位は上となり、やはりあの瞬間にシーズンチャンピオン決定で正しかったのか。
 フェラーリは、だれにも立証しえない暗黙のチームオーダーだったのだが、こういうのを見ると、チームオーダー禁止とかいうルールもちょっと空しく感じる。もちろん、ハミルトンがここまでブレークできたのも、チームオーダーに対する厳しい監視の目があったからに他ならないのだけど。
 まあ、シューマッハ引退後もちゃんと盛り上がったようでなにより。来期に向けてはSUPER AGURIの財政が少々心配。

 話は飛ぶが、浦和レッズはなかなか失速してくれないなあ>Jリーグ。6ポイント差が重過ぎる。ガンバがいくら5−0で勝っても勝ち点は3しか貰えないし。浦和はACLでは応援しているので、是非ともそちらに専念してくれ。ガンバはとにかくナビスコカップを獲って弾みをつけて、残り全勝でレッズにプレッシャーをかけるしかないのだが。先日の代表戦を見ても遠藤も調子を上げてきているようだし、マグノも復帰して得点したので、早くバレーも戻ってフル戦力になってほしいもの。
 そういえば、横浜FCの降格が早々と決まったようだが、久保はどこで何をしているんだろう。奴が期待通りに働いていれば、ここまでのひどい状況にはならなかっただろうに。戦犯として話題になることすらないのが淋しい限り。やはり彼は、侍は侍でも、ただの田舎侍であったか...。

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売り込む

 音楽方面の話ではないのだが、初対面の相手に自分の著作物を売り込むという機会が昨日あった。今年の上半期に数学方面で思いついたアイディアをまとめたものがあり、それをいつもお世話になっている塾長氏が面白がってくれて、彼自身の本の打ち合わせに便乗して出版社の担当氏にプレゼンする機会を与えてもらったのだ。
 思えば昔から、自分自身を売り込むという行為が苦手だった。会社時代は技術屋だったので、技術的な内容でそのメリット等をプレゼンするのは全然苦にならないのだが、「自分を売り込む」という場合は、自分自身を未知の環境においた時に実際に機能するかということについての根拠のない自信をアピールしないといけないという側面が必ずあり、「根拠のない自信」を振り回すということに対する罪悪感が非常に強いのである。これは、会社を辞めて「自由業」と言い張って生活している身にとっては大きなウィークポイントであるが、自分の生き方の根幹に関わる部分であり、そう簡単に変えられるものではない。分析するならば、「根拠のない自信を振り回す」ことと「人の迷惑を顧みない」ことは紙一重であり、人の迷惑を顧みないことを潔しとしないということを大前提とした上でいかに自己実現していくかということこそが、今まで自分が戦ってきた人生を大きく特徴付けているから、というところか。
 とはいえ、現在主たる収入源となっている仕事もいつまでも現状のまま続く保証は全くなく、自分の守りたいものに対する甲斐性という意味でも、自分を売り込むこと、個人としての営業力を高めることからいつまでも逃げているわけにはいかない。そういう意味では今回の話はいい機会。まあ、今回は「自分自身を」ではなく、既にブツがあってそれを売り込む話だったので、その点は楽だったのだが。アピールポイントを整理したプレゼン資料を作り、内容的に特に面白みのある部分については、最近覚えたばかりのFLASHを使ってインタラクティブな動くコンテンツとしてビジュアル化したりというような準備をして、というように、実体のあるブツの売り込みを通じて総合的に自分の特長をアピールするということであれば、自分にとってそんなにハードルは高くない。もちろん、自分の実態とはあまりにも乖離した部分を間違って相手がアピールとして受け止めてしまうと大失敗に繋がるので、そこは注意が必要なのだが。(数年前にかなり痛い目にあったので...)
 ただ、今回はあくまでも塾長氏の紹介があったからできたことで、同じようなことを飛び込みでできるかというと、それは大いに疑問である。また、今回は理数系の内容だったのでまだアピールポイントも多かったのだが、実績的にも未だに限りなくブラフに近い音楽方面で自分を売り込むということであればさらにハードルは高い。自由業という形態で、自分の得意なところで収入を得つつ、自分のやりたい音楽活動を(できたら孤独でない形で)続けていくには、まだまだ肚をくくらないとならないことが山ほどある。
 それはともかく、昨日のプレゼンがどんな形であれ今後の新たな展開に発展すれば、それはそれで楽しみなこと。

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試作品こっそり公開中

 Flashを始めたのは、作曲活動をするにあたり、単に曲を書くというだけではなく、複合的な形で自分から発信するための道具として使えないかということがあったので、まずはそのいろんな可能性を試すいろんな実験と遊び心を盛り込みながら、暇つぶしとして見てもらえるようなFlash作品(?)を作ってみました。

 ココログのサイドバーに縮小版を、プロフィール画面に通常サイズ版を、暫定的に置いてあります。(本当はその性質上mixiの方に置きたかったのですが、Flashコンテンツを貼り付ける術を思いつかなかったので...)

 コンテンツの上にマウスを持っていくと動き始めます。コンテンツ上をクリックしても、別のページに飛んだりすることはないので、自由に触ってみて下さい。入口が隠れているメインコンテンツの中で、あることをすれば曲が流れるので、会社等で見る場合はご注意下さい。(そこに至るまでに、何をすれば曲が流れるかは予想がつくと思うので、不意打ちではないと思います。)
 試作品ではありますが、暇な時にでも(いろんな環境での動作確認の意味も含め)触ってみた結果をお知らせ頂けると幸いです。

 宝探し的な面白さという狙いもあるので、内容については触れませんが、技術的なアイディアとして試行錯誤の中でやってみたことを、以下アトランダムに挙げておきます。別にそんなに工夫があるようには見えないかもしれませんが...

・本体のデータサイズはなるべく軽くして、音楽や画像等は必要な時にだけ取り込むようにすること
・使う音楽や画像データのセットも、外部ファイル(csv)で制御できるようにすること
・音楽のストリーム再生
・写真のサイズに応じた見せ方
・bitmap画像をベクターデータに変換した特殊効果(トップ画面)
・マスクを用いて同じjpeg画像を多層的に配置することでアニメーションの中で立体的に使用すること
・透明度を用いた、陰影の演出
・様々な自走式インタラクティブビジュアルイフェクト
・オブジェクト毎の動作が矛盾なく繋がるための、様々なフラグ立ての手法
・マウス操作がしばらくない時には自然に消える時限式操作パネル
・直感的なマウス操作の工夫
・管理用CGI等で頻繁に更新できる外部テキストデータを表示すること
・ブラウザのキャッシュにより、更新されるべき外部データが更新されないことを回避する裏技
・テキストのスクロールの実現
・モジュール化されたコンテンツを最上位で統合する仕掛けを構築しておくことで、拡張性を持たせること
等々。

 ビジュアルイフェクトに合わせた効果音等は、今回は試していません。(データを軽くするためと、ブログペット的に使用することを考えて音の出る場面を限定化するためです。)

 今回のものはあくまでも試作品で、いずれ近いうちに本格的に作りたいのは、インタラクティブ性はそんなに強くなくてよいので、「絵本を音楽で演出する」ないし「楽曲を絵本で演出する」というものです。そのためには、もしかしたらここまでディープなことはいらないかも知れませんが、「どこまでできるか」という幅をあらかじめ広くとっておくことが、逆に技術的なことに振り回されずに作品に専念するために必要かなと思ってます。
 ただ、なかなか自分の作品を発表できる機会がないが著作物の保護の観点からもあまり垂れ流しはできないというせめぎ合いの中、今回のもののようにゲーム的なコンテンツの中で小出しにゲリラ的に聴いてもらうというのも一つアリかなとは思っています。

 当初はここまでいろんなことを最初から試すつもりはなかったのですが、やり始めると芋づる式にアイディアが出てきて「まとまった形で見せるためにはこのあたりまではやりたい」というのも漠然と見えてきたので、そういう時はそこまで一気にやりきった方がいいと思い、ようやくその節目までたどり着いた所です。
 やり始めたことはやり切った方がいいというのは、実は今年の春頃から夏にかけて膨らんだあるアイディアを、そのまま立ち消えになるのがいやだったので公表するメドもないまま一気に論文形式でまとめたことがあって、そのまとめたものの存在が最近新たな展開のきっかけになったというようなことがあったので、やっぱり最後まで作り切ってナンボだな、と。(そっちの方も、今後面白い展開になればよいのですが。)

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FLASH+Safariの不具合?

 Flashがらみでもう1つ。FlashコンテンツをSafariで再生する場合の、情報の保護に関する不都合な点が2つほど見つかった。

 1つはFlashコンテンツで情報を発信する側から見た、見られたくない情報が見えてしまう類の不都合な点なので、今後のことを考えるとここでは詳しく書けない。が、非常に困った問題であり、頭を抱えている。(こちらは、それが仕様だと言われればそれまでなのだが、Safariに限った問題であるのは確かである。)

 もう1つは、Flashを閲覧する側の情報が不適切に流出する問題である。Flashは、HTMLに埋め込んだものを閲覧するということを基本として考えられているが、Web上にあるFlashデータ(.swfファイル)のURLを直接指定しても、NetscapeやSafariでは閲覧できる。問題は、そのFlashがCGIを参照している場合の、CGIに渡される環境変数HTTP_REFERERである。この環境変数は、そのCGIが1つのページを表示するものであれば、そのページのリンク元のURLであり、そのCGIがページに埋め込まれたアイテムであれば、埋め込まれているページのURLであるが、ブラウザで直接CGIのURLを指定して表示させた場合は、HTTP_REFERERは存在しないという扱いになるべきものである。HTMLに埋め込まれたFlashの中でさらにCGIを読み込んだ場合、各ブラウザはHTTP_REFERERの値として、HTMLのURLを渡すようである。HTMLを介さずに直接Flashデータをアクセスした場合は、HTTP_REFERERは存在しないか、あるいはFlashデータ自身のURLを返すべきであろう(Flashデータに直接リンクが張られていた場合は、リンク元でも可)。実際、Netscapeでは、HTTP_REFERERは存在しない扱いとなっている。ところが、SafariでFlashデータのURLを直接指定した場合、なぜか、そのブラウザで直前まで表示されていた(そのFlashとは全く無関係な)ページURLがHTTP_REFERERとしてCGIに渡されてしまう。つまり、閲覧者が他にどんなページを見ているかという個人情報が、不適切に流出してしまうのである。
 通常のページの閲覧で、同じような不具合、つまり、リンクから飛んだのではなく、URLを直接指定したりブックマークから飛んだ場合、直前に見ていたページの情報が流出してしまうという問題は、以前にたしかIEか何かで起こり、対策されたはずであるが、Flashとの組合せでSafariがそれと同じ過ちを繰り返しているのである。

 これは...ダメでしょう。それとも、Flashファイルを直接アクセスするという推奨されない行為を行う際のリスクということで、対策が後回しにされているのだろうか?(それでも、Flashコンテンツを提供する側が、悪意をもってFlashファイルに直接ブックマークさせるように誘導することは可能なので、「自己責任」という言葉を振り回すべきケースではないように思われる。)実際、FlashからCGIのアクセスカウンタを呼ぶなんてことは、広く行われているはずで、不具合にだれも気づいていないとは思えないのだが...。

 ちなみに、このブログにもこの前から、最初の頃に作ったお試しのFlashコンテンツがこっそり置かれているが、この状態で見ている分にはこの問題は発生しない。このページのソースからFlashデータの所在を探し出して、それを直接アクセスした場合にのみ発生しうる問題である。

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日々是勉強?

 先日、ふと思い立ってFlashコンテンツを作れるようになりたいと思い、FLASH Basic 8を購入した。FlashはMacromedia社からAdobe社に移管されており、今はAdobeからIllustrator等との統合性の高いソフトが出ているが、買ったのはMacromedia社から出た最後のバージョン。その辺の事情をあまり把握しないまま店員に騙されるようにして買ったのだが、世の中の書籍等は現状ほとんどこのFLASH 8に準拠しているので、まあ今のところ結果オーライか。
 そのFlashなのだが、雛形として用意されているものを使うだけならともかく、ちょっと自分のやりたいようにインタラクティブなコンテンツを作ろうとすると、アクションスクリプトというやつを使いこなさないとならない。これが、昔ながらのプログラミング言語ならまだよいのだが、Flashの場合は、階層的に定義される各オブジェクトがそれぞれにアニメーションの時間軸を持っており、その時間軸の1フレームに記述されるスクリプトや、時間軸の中にフレームをまたいで配置されるオブジェクトの参照に付随して記述されるスクリプト等、スクリプトを書く場所が分散しており、インタラクティブな動作を設計する際は、オブジェクト間の動作のネゴシエーションを設計しないといけないという、かなりハードルの高いものとなっている。ある程度まではスクリプトを知らなくても使えるようにソフトの方がサポートしている分、自分でスクリプトを書かないといけない部分との関係が見えにくくなっているのも分かりにくさの一因であろう。
 参考書はいろいろ漁ったのだが、どれも帯に短したすきに長しである。というより、どれも肝心な部分が書いてない気がする。「こう書けばできる」ではなく、「これはこういう考え方なのでこう書かなければならない」という部分が見えてこないのである。なので、試行錯誤しながら結構使い込んでいるのに、未だに非常に基本的な部分がもやもやしてよく分かっていない。とはいえ、今まで出来なかったことが、Flashを使えばできるということも多いので、だましだまし使っていくしかないか。
 それにしても、BASICに始まり、FORTRANにPL/Iにcにc++にcshellにperlにHTMLにJAVAスクリプトにと、こんだけいろんな「記述言語」を使ってくれば、そろそろ頭も追いつかなくなってくる。仕事の関係で、今度は数式の記述言語であるLaTexについに手を出すことになり、今度勉強会があるらしいが、数式入力については数年前にMathtypeとNisusWriterの組合せというのを徹底的に叩き込んだものが、過去の遺物と化してしまったので、その時に使い古してしまった脳内のスペースを返してくれって感じである。新しいソフトや、新しい記述言語をマスターすることの繰り返して、人生どれだけ無駄にしていることだろう。
 新しいソフトといえば、ついにLOGIC 8が出たらしい。最近音楽活動も低迷していたので、この辺でもう一度新たにDTMを始めたつもりで環境を一新するのもいいかも知れない。が、こちらも諸々ハードルの高いことが多くて困る。とにかく、この歳になっても、日々勉強しないといけないことは腐るほどある。

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